ビジネスメールとビジネスレターは、どちらも仕事で使う大切なコミュニケーションの方法です。でも、使い方や形式、言い方、送る方法にははっきりとしたちがいがあります。このページでは、ビジネスメールとビジネスレターのちがいについて、わかりやすく説明します。
1. ビジネスメールとビジネスレターの主なちがい
項目 | ビジネスメール | ビジネスレター |
送る方法 | 電子メール(オンライン) | 紙の手紙(郵送や手渡し) |
使う場面 | 日常的な連絡、早く伝えたいこと (例:資料の送付、簡単なお願い) |
重要で正式な内容 (例:契約書、正式なおわび、招待) |
書き方 | 簡潔で読みやすい、箇条書きOK、電子署名 | いつもていねいでフォーマル |
言葉のトーン | 状況に応じてカジュアル~丁寧 社内:カジュアル、社外:ややていねい |
常に丁寧でフォーマル |
スピード | すぐに送れて返信も早い | 郵送なので数日かかる |
記録・正式さ | 一時的なやり取りが多く、あまり正式ではない | 法的な記録や保存にも使える、正式な書類 |
添付ファイル | PDFやWordなどのファイルをつけられる | 紙の書類を同封する |
ポイント
- ビジネスメールは「すばやく、簡単に」連絡するためのツールです。
- ビジネスレターは「正式でフォーマル」なときに使い、重要な内容や記録に向いています。
2. ビジネスレターの特徴と基本の構成
ビジネスレター(ビジネス文書)は、ビジネスメールよりも形式(フォーマット)がしっかり決まっています。以下は、一般的な日本語のビジネスレターの書き方です。
ビジネスレターの構成
-
- 日付:右上に書きます(例:2025年6月11日)
- 宛先(あてさき):左上に相手の会社名・部署・名前(例:株式会社XYZ 営業部 部長 田中太郎様)
- 自分の情報:宛先の下に自分の会社名・部署・名前(例:株式会社ABC 営業部 山田花子)
- 頭語(とうご):手紙のはじめのあいさつ(例:「拝啓」「前略」)
- あいさつ文:時候のあいさつや感謝の言葉(例:「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」)
- 本文:
- 目的(何のための手紙か):例「〇〇契約についてのご案内です」
- 経緯や理由:なぜこの手紙を書くのか
- 自分の行動:例「契約書を同封しました」
- 相手にしてほしいこと:例「〇月〇日までにご確認ください」
- 結びのあいさつ:ていねいな締めの言葉(例:「よろしくお願い申し上げます」)
- 結語(けつご):最後のしめ(例:「敬具」「草々」)
- 署名:会社名・部署・名前・連絡先(手書きのサインもOK)
- 同封物:いっしょに送る書類のリスト(例:「契約書1部」)
ポイント
- ビジネスレターは見た目のフォーマット(フォントや余白)も大切です。
- 「拝啓」「敬具」など、日本語独特の形式を使います。
3. 使い分けのポイント
使う場面 | ビジネスメール | ビジネスレター |
日常のやりとり | ✔ | × |
急ぎの連絡 | ✔ | × |
社内連絡 | ✔ | × |
契約・正式なお知らせ | △(PDF添付) | ✔ |
初めての会社へのあいさつ | △ | ✔ |
法的効力が必要なとき | × | ✔ |
アドバイス
- 緊急ならメール、正式ならレター。
- ビジネスレターの内容をPDFにしてメールに添付することも多いです。
- その場合、メールの本文は短く「添付ファイルをご確認ください」などでOK。
4. まとめ
- ビジネスメールは、はやくて簡潔な連絡に向いています。
- ビジネスレターは、ていねいで正式な印象が必要なときに使います。
- どちらを使うかは、「急ぎかどうか」「どれくらい正式な内容か」「相手との関係性」で決めましょう。