卒業と同時に「留学」という在留資格は失効になりますので、卒業後に「特定活動」への在留資格変更を進めているかと思います。「あと1年あったら、なんとかなるだろう」ではありません。
「なぜ、日本で就職をするのか」といった自分のキャリアを考えましたか
自分のキャリアを考えて「日本で就職することが必要である」といった視点がないと企業にもアピールできませんし、偶然にも就職できたとしても「こんなはずではなかった」となりがちです。とりあえず就職はなるべく避けてください。
第2新卒を誤解していませんか
企業の新卒採用情報をみると、ほとんどの企業は第2新卒の応募が可能となっています。留学生の中には「特定活動」で応募するのは、第2新卒と勘違いをする人が見受けられます。第2新卒とは、元々はいったんは就職したものの短期間で転職を目指す人たちを指しています。卒業後3年、最近は5年とも言われていますので、年齢は遅くとも30歳が目安になるでしょう。近年、就職経験のない第2新卒も増えていますが、それでも大企業の採用は新卒を重視しています。
「日本で就職すること」に対して誤った思い込みはありませんか
応募する企業の「ファンのまま」、日本の「ファンのまま」では困ります。企業も日本の社会も、「じゃあこれからもファン(お客さま)でいてください」としか答えようがありません。「企業に就職する」ということは社員としてその企業に貢献すること、そのことによって企業が得た利益を報酬として還元してもらうことになります。「ファン」から脱却して、その企業の発展にどのようなことができるのかという視点が必要です。また、「日本で暮らす」というライフプラン、日本社会でどう生活していくのかも想像しましょう。
最後に伝えておきたいこと
「特定活動」への資格変更申請をするときに、継続して就職活動するために財政的に問題がないことを証明する書類を提出したと思います。奨学金がなくなりますので、週28時間内の資格外活動のアルバイト収入が必要になってくるでしょう。となると、応募書類を作成し面接を受け、選考を待つ時間、企業までの移動時間だけでなく、アルバイトの時間も必要です。この費やした労力に見合った結果が得られるという保証はありません。日本の新卒一括採用は、誰でもが応募できるフェアな一面もありますが不合理なことも数多くあります。
自分のキャリアを俯瞰的注)にみてから日本でのキャリアデザインを考えること、これからの日本での就職活動は、いついつまでの期限にこれだけの行動するときめて進めてください。
注)
「俯瞰」の読み方は「ふかん」。ここでの意味は「広い視野で物事を見ること」。