日常の生活の中で使っている日本語とビジネスの場で使われる日本語に、大きな差があると考えていませんか。就職活動では、かしこまった表現ができるようにと敬語を完全にマスターしなければならないと考えている留学生も多いようです。
これまで留学生のキャリアをサポートしていて、年長者である私に対してタメ口をきいて、不快な思いをさせた留学生には出会ったことはありません。留学生は、日本語をまずはフォーマルな表現から学習しているからでしょうか。これまで学習した日本語は、ビジネスの場でも問題なく通用します。敬語表現に隠された日本的な思想を全く理解しないまま使っているという側面もありますが、その点は今後の課題としましょう。
就職活動でよく使われる日本語表現があって、その実践的な日本語フレーズを身につけることが最重要課題です。就職活動での日本語で表現しなければならない場面は、電話、メール、面接などを想定できますね。Webで”新卒”、”就職活動”、”電話”、”メール”、”面接”など検索すると、参考になるHPがたくさん出てきます。日本人と同様に就職活動をしなければならないからこそ、留学生向けではないHPを参考に、対策を練ってください。”電話”や”面接”の場面を想定して基本的なフレーズをいくつかまとめ、シミュレーションをすると良いでしょう。企業担当者や面接官のセリフも書いて、なりきってロールプレイをしてみてはいかがでしょうか。とにかく、アウトプットを想定して、練習あるのみです。
日本語のフレーズを身につける中で、文法で裏づけをするために敬語をおさらいするという方法が良いでしょう。ご存知の通り、敬語には大きく分けて、尊敬語、謙譲語、丁寧語があります。すでにフォーマルな日本語表現を学んでいる留学生にとっては、丁寧語に関してさほど問題ありません。難しいのは、尊敬語と謙譲語です。これは、覚えるしかありません。また、二重敬語には注意を払ってください。不快に思う日本人は案外多いです。
就職活動のために日本語ブラッシュアップするには、とにかくその場面のシミュレーションをすること。敬語はその後から身についてきます。