敬語表現とウチ・ソトの関係

1. 敬語とは

敬語は、ていねいに話すための言葉です。日本では、目上の人やお客様に使います。敬語には、**「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」**の3種類があります。

2. 敬語の種類

• 尊敬語:相手を高めて敬意を表します。例:「行く」→「いらっしゃる」、「見る」→「ご覧になる」
• 謙譲語:自分をへりくだって、相手に敬意を表します。例:「行く」→「参る」、「見る」→「拝見する」
• 丁寧語:聞き手に対してていねいに話す言葉です。例:「行く」→「行きます」、「見る」→「見ます」

3. ウチ・ソトの関係

日本語には、「ウチ(内)」と「ソト(外)」の考え方があります。
• ウチ:自分や自分のグループ(家族・会社の同僚など)
• ソト:自分のグループ以外の人(お客様・他社の人など)

4. 敬語とウチ・ソト

敬語を使うときは、相手が「ウチ」の人か「ソト」の人かを考えることが大切です。
• ウチの人には、あまり敬語を使いません。
• ソトの人には、敬語を使うことで礼儀正しさを示します。

5. 相手との関係で敬語を使い分ける

敬語は、ただ使えばよいのではなく、相手との関係によって使い分けることが重要です。

① 親しい人にはていねいすぎない言葉を使う
• 親しい友だちや家族には、ふつうの言葉を使います。
• ていねいすぎると、よそよそしくなります。
• 例:友だちに『おっしゃる』『いただく』を使うと、へんな感じになる。

② ていねいに話すとよい相手
• 目上の人(先生、上司)や、はじめて会う人には敬語を使います。
• お店の人やお客様にも、ていねいな言葉がよいです。
• 例:「いらっしゃる」「召し上がる」などの尊敬語を使う。

日本語では、敬語を相手との関係に合わせて使い分けることが大切です。適切な敬語を使って、円滑なコミュニケーションをします。

③ ちょうどよい敬語を使おう
• 友だちと話すときは、敬語を使いすぎないほうがよいです。
• でも、まったく知らない人にカジュアルすぎる言葉を使うと、ぶれいに見えます。
• 相手との関係を考えて、ちょうどよい敬語をえらびます。

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日本語教師養成講座420時間修了。2015年4月から現在まで、京都府内大学の留学生を対象としたビジネス日本語の講義で非常勤講師を務めています。

2023年からは日系企業に就職したい・就業している世界中の人へ向けたビジネス日本語のオンラインレッスンを展開。

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