日本型雇用制度は、高度経済成長期に国の経済を強くするために重要な仕組みだと考えられてきました。長い不況や経済のグローバル化が進む中で、この制度を見直す動きもありますが、今でも日本の企業に大きな影響を与えています。もし日本で就職活動をするなら、知っておいてほしい日本型雇用制度について、3つのポイントで説明します。
1. 終身雇用…1つの会社で定年まで働くこと
「会社」という組織を長く続けていくためには、そこで働く人たち(社員)の仕事を長期間守ることが大切だという考えがあります。そのため、会社は正社員として採用した人たちの仕事を、原則として60歳の定年まで保障してきました。社員の仕事を長く守る代わりに、社員には能力を使って会社に貢献してもらう必要があります。そこで、日本の企業は若い人を採用し、教育を通じて能力を育て、その社員を長く雇うことで、教育にかけた努力が無駄にならない仕組みを作りました。
2. 年功序列…働いた年数が長いほど給料が上がったり、昇進したりすること
日本の企業は、社員が長く働いたり年齢を重ねたりすると、教育を受けてスキルを身につけ、仕事で重要な役割を任せられると考えました。この考えをもとにできたのが、年功序列という仕組みです。これは、働いた年数や年齢に応じて昇進や給料アップを決める人事のルールです。社員にとっても、努力すれば報われる公平な評価として受け入れられていました。また、この仕組みは会社への愛着や絆を強くするものでもありました。
3. 集団主義…会社や職場との一体感を持つこと
日本の社員は会社への忠誠心が強く、仕事へのやる気が高いと言われます。その理由として、日本人は自分の目標を優先する「個人主義」ではなく、会社や職場の目標を優先する「集団主義」の考え方を持っているからだと考えられてきました。集団主義とは、会社や職場との一体感を大切にし、自分のためではなく会社や職場の成功を願う気持ちです。最近の日本人の会社への忠誠心はさておき、就職活動の時期になると黒いスーツを着て活動する姿は、集団主義の一つの例と言えるかもしれません。