数年前から、ある特定の国出身の留学生を採用したいと耳にすることが増えました。応募する企業が増えたことは喜ばしいのですが、すべて幸運とも言えないと考えています。最近あった、東南アジア出身者のケースをお伝えしますので、就職活動の参考にしてください。
事例
東南アジア出身の留学生が、最初は出身国を言わずに企業とコンタクトを取ったところ、一旦は断られたのですが、出身国を言った途端に面接に来てくれとのこと。書類等はまだ送ってませんでしたので、この企業は出身国が採用基準なんだなとわかりました。一応、面接前にその学生と企業のホームページや求人票を見ました。仕事内容は想像できないし、その会社とその国との接点さえも見えてきません。ですが、”すぐに内定出るよ”と私が言ったところ、その通りになりました。結局、ご両親とも相談した結果、この企業の内定を辞退しました。
メリット・デメリット
メリットは、その国出身者にとって、応募企業の選択肢が広がること、就職できる可能性が高まることです。しかし、応募者をよく見ないまま、あきらかにその国出身というだけで(実際のところ、そうは言ってませんが)内定という企業は、いかがなものでしょうか。そのまま就職しても、入社後のミスマッチが起きる可能性が高いことは、簡単に想像できます。デメリットはここなんです。何度も言いますが、“入社してからこんなはずではなかった”で転職しようでは、日本人よりもいろいろとマズいんです。
この留学生は、自分でも疑念を持ったからこそ、ご両親や、私に相談したのでしょう。この留学生のように、冷静に判断するようにしてください。