留学生の日本での就職(2)

就職支援する側の状況

留学生限定の企業説明会を開催したり、ビジネス日本語のクラスを開講するなど、留学生に特化した就職支援をする大学が増えています。また、いろいろな要因から留学生に特化した支援ができないものの、個人的に留学生支援をなさる大学関係者の方々もいらっしゃいます。いまだに、留学生が日本人学生と同様に内定を得られない大きな原因は、”自己分析”が不十分だからと主張している人にはウンザリしてますが。

最近の問題点

ここ数年、日本で就職が決まった留学生の人数は増加しています。しかし、辞める人数を見越してとりあえず採用している企業と、さほど業界や職種を考えないとりあえず就職した留学生が増えいているのではないでしょうか。まあ、ある意味、双方の思惑が合致しているとは言えます。しかし、入社して半年も経たないうちに転職したいという人の話を聞くと、とりあえず採用ととりあえず就職の弊害かと残念でなりません。私は、決して自分のキャリアを考えての転職を否定しているのわけではありません。永住や日本人配偶者の在留資格でもなく、日本国籍を取得をしていないなら、のんびりとかまえて転職活動をすることは難しいということを理解してほしいだけです。

おわりに

留学生の就職率が低迷する裏では、留学期間にいろいろな能力を身につけたにも関わらず、力を発揮できないまま、帰国したり、第3国に流出した人材が少なからずいると想定できます。それで、これは日本社会にとっては大変な損失であるという考えのもと、日本政府、地方自治体が積極的に留学生の就職支援をし始めたわけです。できるだけ高度外国人材予備軍を日本にとどめておきたいからなんですね。

現在、”やりたいことを探しなさい”、そのためには”自己分析しなさい”のキャリア教育に疑問視する意見があります。私も、”自分のやりたいことを見つける”ために”自分の得意なことや苦手なこと”を分析したからといって、就職活動やキャリアの正解が得られると考えていません。就職活動をしている間にも、”私はこうやってこうなってこうでこうなるんだ”と全てが計画通り進むことはないでしょう。必ず、いつくかの中からどれかを選ばなければならないという分岐点があるはずです。そして、選択肢の中に絶対にこれが正解というものが存在するとは限りません。それよりは、”私はこう考えるからこれを選ぶ”という、自分の基準や選択眼を明確にしておくことの方が重要と考えています。自分の選択に自信を持てるようになれば、日本では内定は得られなかったとしても、母国や第3国で自分の思うキャリアをスタートさせることができると信じています。

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